小楢山 1712.5m 08.12.13
曇り

オーチャード・ヴィレッジ・フフP07:15-父恋し道-大沢ノ頭08:55-小楢峠-小楢山09:35-
一杯水-母恋し道-オーチャード・ヴィレッジ・フフP10:55

国道140号を左折し、果樹園の間を縫うように何度も曲がって走り登っていくと、オーチャード・ヴィレッジ・フフに行き着く。 施設自体は営業していないようで、あてにしていたトイレが使えないのが難だった。 舗装路は施設奥の獣害除けの金網で行き止りになり、手前にある登山者用の駐車場は約15台ほどのスペース。 でも、今日は私の車だけしかなかった。


ゲート代わりの金網前に駐車場あり 登山道概略図 金網の扉は獣害除け
ゲート代わりの金網前に駐車場あり 登山道概略図 金網の扉は獣害除け。開けたらきちんと閉めましょう。

金網の扉を開けて林道を歩き始める。ほぼ舗装路で面白くない道だが、左を流れる沢の音が林間に響いて心地いい。 CTによれば林道歩きが80分。地図を平面的に見れば、今日の行程の約半分が林道になる。 この林道歩きのおかげで、この登山口を敬遠する人も少なくないのだろう。


しばらく金網沿いに歩く 少ないが道標あり。枝道もありますが、道なりに車道を歩く 「父恋し路」入口。「母恋し路」はもう少し車道を行きます。
しばらく金網沿いに歩く 少ないが道標あり。枝道もありますが、道なりに車道を歩く 「父恋し路」入口。「母恋し路」はもう少し車道を行きます


石仏

急ぎ足で40分行くと、土手を上がるように父恋し路の分岐があった。

父恋し路へ進むと石仏さまがお出迎え。
石仏

低木帯のなだらかな登山道を行くと、道が林道に分断されていた。私の持つ地図には林道が描かれていなかったので少し戸惑った。 先ほどから林道を上がってくる工事車両が多い。静かな山中にその音だけが聞こえていた。

早く静かになりたくて登山道を大股で急ぐと、登山地図に書かれた通り石仏が路傍に散在していた。白雲の滝あたりで数えるのを止めたが、 大沢ノ頭まで10体ぐらいはあったと思う。


「父恋し路」は、一度林道に分断される 「右 達磨岩」。寄りませんでした 姫百合地蔵。
「父恋し路」は、一度林道に分断される 「右 達磨岩」。寄りませんでした 姫百合地蔵

白雲の滝(しらくものたき) 愛らしいお顔のお地蔵さん 屏風岩 往時の面影が残る登山道です
白雲の滝(しらくものたき) 愛らしいお顔のお地蔵さん 屏風岩 往時の面影が残る登山道です

急登の登山道にあえぎながら空を見上げると、今にも降り出しそうな重い雲が覆っていた。昨日確認した晴天予報はいったいどこへやらだ。 重苦しい空色と石仏が並ぶ道は、冬枯れの森と相まってしんみりと寂しい。 その寂しさに輪をかけているのが、登る前から気になっていた、「父恋し路」「母恋し路」だ。

だが、登山道の途中にあった案内板を読んでみたところ、その昔、戦で死んだ父と、この山道で不慮の死をとげた母の供養の為、幼い姉弟が小楢峠を訪れた際、姉がやさしい道を下り、弟が岩場の道を下ったので、いつしかそれぞれの通った道の名前がそう呼ばれるようになった、ということを知った。 てっきり小さい子が受難した話かと思っていたので、むごい話には違いないが、少し救われる思いがしてぽっと胸の奥が暖かくなった。

父恋し路は、やや踏み跡が薄い急登の道というだけで岩ゴロも無く、この時期は落ち葉を踏みしめながらの味わい深い道だった。


石門 これが見えると稜線です 羅漢岩 大沢ノ頭(大沢山頭)
石門 これが見えると稜線です 羅漢岩 大沢ノ頭(大沢山頭)

大沢ノ頭のピークで一休み。幕岩とその向こうに小楢山が見える。ここからの乾徳山や金峰山の展望を楽しみにしていたのに今日は雲の中。 まあ、また来る理由ができたということだ。

幕岩は登山道から外れるピークで、岩の上まで往復になる。今日の展望はダメだが話のタネに登ってみた。 クサリ場としては乾徳山の山頂部より簡単だ。下りの時のみに補助でクサリを使ったという程度。 岩の上はやや傾斜がある広いスペースがあり、展望を眺めながらの休息にいいところ。 晴れの日ならばここで一杯やりたいな、あ、でも飲みすぎると、この岩の下りが恐いな。


幕岩の登り けっこうなクサリ場です 幕岩の上 小楢峠
幕岩の登り けっこうなクサリ場です 幕岩の上 小広いです 小楢峠

小楢峠を越えて小楢山まではゆるやかな登り道。やがて東屋が見えてくると山頂だ。 山頂は樹林の中にぽっかりと空いた広場のようで、山名の由来など書かれた案内板があった。


山頂の東屋 山頂は広場になっています 金網の扉は獣害除け
山頂の東屋 山頂は広場になっています 小楢山(古那羅山)→いわれ

山頂からは富士や南アの大展望があるというが、今日は生憎な空模様。長居することもなく、すんなり戻ろうと思っていた予定を変え、一杯水を廻って帰ることにした。


ちらっと見えた金峰山 落ち葉が敷き詰められた登山道です
ちらっと見えた金峰山 落ち葉が敷き詰められた登山道です

登山道には氷化した雪が残っていた。慎重に冬枯れの森を下って行くと一杯水の分岐。水は溜まっているが飲用可かあやしい感じ。 そのまま小楢峠へ平坦な道を歩き、小楢峠からは「母恋し路」を下った。


一杯水 小楢峠へ続く道 金網の扉は獣害除け
一杯水 小楢峠へ続く道 母恋し道

草原のようなやさしい道を想像していたが、岩ゴロの道だし言うほどなだらかでもない。 たぶん昔は「父恋し路」がもっと荒れていたのでは?と思う。たださすがにこちらの方が道が明瞭で広く、 周遊コースを取るならば今回のように、父→母で登り降りるのが良いだろう。


幾人もの旅人を見守ってきたのだろう 苔の生えた石が並ぶ道は趣がある
幾人もの旅人を見守ってきたのだろう 苔の生えた石が並ぶ道は趣がある

「母恋し路」の登山口
「母恋し路」の登山口

この登山口にある案内板が最も新しいものでした。
案内板拡大

晴れの日にまた来たいと思います。


山梨・長野へ HOME