尾瀬ヶ原周遊  07.07.16
富士見下P      5:20
富士見小屋      6:45
竜宮十字路      8:05
−尾瀬ヶ原中田代周遊−
竜宮十字路     10:00
アヤメ平      11:30
富士見下P     13:10 
大型台風で悪天の三連休も、最終日は山を歩けそうなまずまずな予報に変わった。 しかし高山には雲が残りそうなので、いろいろと迷った末に、こんな予報ならばちょうどキスゲの時期となる尾瀬に決めた。 そして準備を始めていると、頭の中では緑野の湿原とキスゲの光景が膨れあがり、目が冴えてしようがない。そのまま夜中に出発した。

林道には初夏の花 林道には初夏の花
ヤマオダマキ 山苧環 キンポウゲ科

富士見下で睡魔に勝てずに車のシートを倒したら1時間以上も眠ってしまう。 この時期では遅い出発になったが、予報より天気が良さそうで、 緑濃い林道沿いに咲く花などを見つけながら、富士見小屋まで足早に進む。

白山千鳥 ハクサンリドリの桃色花 粘り芒蘭 紅花一薬草
ハクサンチドリ
白山千鳥 ラン科
ハクサンリドリの桃色花 ネバリノギラン
粘り芒蘭 ユリ科
ベニバナイチヤクソウ
紅花一薬草 イチヤクソウ科

富士見小屋で小屋の人から「早いね」と声をかけられて、今年のキスゲの状況などを話した。 どうも今年も去年ほどではないが不作のようだ。 素晴らしかった一昨年のことや、不作もいいところの去年のことなど、話の方では花が咲いた。

雨上がりの木道

濡れた木道を通って富士見田代へ。明るいガスがかかる空には青空の小窓も見えてきている。 池塘のそばでは、高層湿原の花たちが、朝露を付けて重そうに頭を垂れていた。
雨上がりの木道

小端取草 姫石楠花 毛氈苔
コツマトリソウ 小端取草
サクラソウ科
ヒメシャクナゲ 姫石楠花
ツツジ科
モウセンゴケ 毛氈苔
モウセンゴケ科

長沢新道の下りの木道は濡れていたので、慎重に歩いても何度か滑った。 緑に圧倒される森をひたすら下り、ブナの大木が目立つ平坦な道になると、尾瀬ヶ原に降り立つことになる。

長沢新道下部のブナの森 長沢尻を抜けて尾瀬ヶ原 朱鷺草
長沢新道下部のブナの森 長沢尻を抜けて尾瀬ヶ原 トキソウ 朱鷺草 ラン科
絶滅危惧II類(VU)

尾瀬らしい花を愛でながら竜宮十字路に立つ。燧方面は完全に雲の中、至仏方面も雲はかかっていたが、青空も見えて清々しい光景だ。 昨日までの台風の影響もあってか、人も驚くほどに少ない。キスゲの時期なのに誰も居ない竜宮十字路は貴重かもしれない。

初夏の竜宮小屋 至仏方面
初夏の竜宮小屋 至仏方面 キスゲと白樺が輝いています 

池塘と景鶴山 池塘と景鶴山
竜宮十字路より

景鶴山は雲が取れようとしていた。みずみずしく圧倒される湿原の風景。 そう、昨晩頭の中に強く膨れあがった景色がそのまま広がっている。

さて、中田代の周遊の始まり。池塘に遊ぶトンボを観察したり、雲の動きを眺めながら、広大な湿原を牛首に向かってぷらぷら歩く。

しばらく行くと前方遠くに木道を歩いてくる見覚えのある姿を発見。ザックのバンダナと頭のタオル。 そして立ち止まってカメラを構える姿は熊さん間違い無し!

広大な湿原 検索の結果、エゾイトトンボ、らしい 熊さん発見!
広大な湿原 検索の結果、エゾイトトンボ、らしい。きれな水色。 熊さん発見!

他の登山者もあまり居ないので木道上で立ち話。熊さんはなんと尾瀬沼まで行くそうだ。 鳩待峠からよく歩くな〜と、感心。互いによき日を喜び合って別れた。

池塘と白樺 下ノ大堀川
池塘と白樺 秋には燃えるような絵になります 下ノ大堀川 キスゲ少なし。

青空に波紋が広がる キスゲの道
青空に波紋が広がる キスゲの道

下ノ大堀川付近に来てみると、あらら、驚くほどキスゲが少ない。 しぼんだ花もあまり無くつぼみもまだあるので来週も楽しめそうだが、この場所では去年より少なく感じた。 でもキスゲはいまいちでも、尾瀬ヶ原の気持ちよさには変わりない。池塘に映る青空はさらに青く、さらさらと風の音が心地よい。

いい時間になっているので賑わいを見せている牛首を右に折れてヨッピ橋へと。こちらの方がキスゲが多く花を楽しめた。

杜若 検索の結果、エゾイトトンボ、らしい 金黄花
カキツバタ 杜若・燕子花
アヤメ科
ナガバノモウセンゴケ
長葉の毛氈苔 モウセンゴケ科
絶滅危惧II類(VU)
キンコウカ 金黄花・金光花
ユリ科

原の中央部にもキスゲは広がる 至仏はまだ雲の中
原の中央部にもキスゲは広がる 至仏はまだ雲の中

景鶴山を見上げる キスゲの道
景鶴山を見上げる キスゲの道

日光黄菅 沢蘭 野薊
ニッコウキスゲ 日光黄菅
ユリ科 別名:禅庭花
サワラン 沢蘭 ラン科
別名:旭蘭
ノアザミ 野薊 キク科

キスゲの道 ヨッピ橋近くにて ヤマドリゼンマイの林
キスゲの道 ヨッピ橋近くにて ヤマドリゼンマイの林 ヨッピ橋−竜宮十字路間

至仏と燧の雲も一度はとれて山頂部も見えたが、お昼時で賑わう竜宮十字路まで戻って来る頃には、空を雲が覆っていた。 静かなところで昼寝でもしようかと帰りはアヤメ平に寄ることにする。

そして長沢新道からブナの森に入ったところで、ヘリが飛ぶ様な大気の振るえというか耳鳴りがしてきた。 (なんだろう?)と思った瞬間、森がもわんもわんと揺れだした。地震はすぐに治まり森も静かになった。
※帰宅後にこれが「平成19年新潟県中越沖地震」であることを知った。 これほど近距離だったのに揺れが少なかったのはブナの森だったからかもしれない。

富士見田代まで一気に登った。 天気はまだ持ちそうなので、寝不足な体に睡眠を!ということで1時間ぐらい寝てやろうとアヤメ平へ。

ワタスゲ 濡れていたので元気無し アヤメ平
ワタスゲ 濡れていたので元気無し アヤメ平

ベンチには先客2人。まあ寝れないこともないかと、ザックを置いてとりあえずアヤメ平の端までお散歩。 アヤメ平はいつ来ても気持ちがいいな。すると前方から7,8人ほどの年配の団体が。すれ違ったあと後方では 「ここでお昼にするよー」「はーい」「このザックは、、、あのお兄ちゃんのか」「いいところねー」ガヤガヤガヤ・・。

企みはあっさりと潰えてしまいました。はぁ。無言でザックを背負って、さっさと下山を始めます。

アヤメ平の湿原 アヤメ平のベンチ
アヤメ平の湿原
尾瀬ヶ原へのメインルートだった頃に踏み荒らされ、昭和40年代からの湿原回復作業はまだまだ続いています。
アヤメ平のベンチ
あぁ〜皆なあそこに溜まっていく〜。なんで今日にかぎって人が多い?

車での帰り道、戸倉の外れでヒッチハイクの若者1人。窓越しに「どこまで?」と聞くと「沼田まで行きたいんですけど」 ということで後部座席に久々に人を乗せた。話を聞くと尾瀬ヶ原のある小屋(奥の方)の従業員で、所用で降りてきたらしい。 その小屋では、この三連休の中日(昨日)の宿泊は予約180人のところ実際16人だけだったそうだ。 あの天気だもの、そりゃそうだろうが、小屋のオーナーもかなりがっかりらしい。

インター手前で降ろして「機会があれば、また」と別れた。 後ろに脱ぎ捨てておいた靴下は片付けてあげた方がよかったな、と、ちょっと反省しながら高速に乗った。

その小屋に泊まることがあるか分からないけど、尾瀬に通うこんな山好きを憶えておいてもらいたいな。
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