6日目 04.08.12
荒川小屋〜荒川岳(悪沢岳)〜千枚岳〜二軒小屋ロッジ(幕営)

荒川中岳へ登る途中で白み始めた空を火花を散らしながら消えて行く大きな火球を見た。 旅発つ前に何かしらの流星群の時期だと友人が言っていたことを思い出す。

まだ目覚める前の富士や染まる赤石岳を途中の展望台で腰を下ろしゆっくりと眺め、稜線に出た頃にはすでに夏の日差しに照らされていた。

今日は雲の湧き上がりが遅く展望が良い。悪沢岳山頂で南ア最後の3000m峰を踏んでいることに満足しながら、 周囲の名だたる峰を他の登山者と同定していることに嬉しかった。

明日は伝付峠を越えるのみだし、南アルプスの展望は今日が最終日みたいなもんだ。どうしても足が遅くなるのだが 千枚岳周辺で立ち止まって動けなくなってしまった。登山道の斜面にこの旅一番のお花畑が広がっているではないか。 事前に花の見所などを調べて来なかった為、突然にお花畑に囲まれて嬉しさで1人声を上げていた。

長い道を下り続け足裏がヒリヒリと痛くなり限界になる頃、下の方に林道が見え出してきた。 二軒小屋ロッジの天場は芝生の快適ないわゆるオートキャンプ場のようなところ。 といっても二軒小屋で2食付で宿泊しないとここと椹島間は送迎してくれないので張る人は山の人しかいない。

夕食後にくつろいでいたらトボトボ歩いてくる見覚えのある人。なんとこの旅初日に甲府駅まで送ってもらった知人の山人。 確か数日後に畑薙から入って甲斐駒まで行くはずだったが話を聞いてみると、私と同じで予定より遅れ気味なので エスケープルートに変更したとのこと。2人で「負け組ー!」と大笑いしながら互いのバーボン&ウイスキーで乾杯した。

荒川小屋     3:40
−途中の展望台で夜明けを待つ−
悪沢岳      7:35  8:00発
二軒小屋ロッジ 13:45(幕営)

悪沢岳(荒川東岳)

日の出は悪沢岳に隠れるようです。

目覚めのとき

一番高いあの山にもまだ日は当たっていません。 風も無く静かに時を待ちます。

赤石岳

日の出前は無彩色でしたが、頂上から段々と赤い色づきが下がっていきます。

笊ヶ岳

日が出ればあっという間に明るくなり、谷に漂うガスも白く輝きます。
右には布引山と笊ヶ岳。小笊も見えていますね。

悪沢岳への登り

中岳とのコルより。
いやぁ、かなりの登りですね。雰囲気は駒津峰から甲斐駒を登る道に似ています。

赤石岳

悪沢までもう少し。振り返って赤石を見ています。左には上河内岳も見えてきました。

前岳、中岳

それほど目立って2つのピークがあるわけではありません。見た目もこんな感じ。

シコタンハコベ
ナデシコ科

悪沢岳山頂
岩屑が多い山頂です。ついに来ました!

北部の山々

悪沢岳より。
塩見、仙丈、甲斐駒、間ノ、農鳥、鳳凰、奥秩父が見えます。北岳は間ノ岳に隠れています。

富士山

悪沢岳より。
7:30を回っているのに富士山はまだきれいです。今日稜線を歩き回る人は幸せですね。

丸山へ

悪沢岳から丸山へは大岩が散乱する道を行きます。

登山者と富士

前を歩くのは静岡の高校生グループ。下山地が同じです。

2日目にもありましたけど、「登山者と富士」シリーズその2といったところです。

万ノ助カール

丸山より。
悪沢岳と丸山に囲まれた北側のカール。
丸山辺りから間ノ岳の右肩に北岳が見え始めてきます。この写真では判りませんね。

千枚岳へ

緩やかな高原状の道。正面には笊ヶ岳が大きくなってきました。小笊との2つこぶが目立ちます。

千枚岳へ

お花畑が始まりました。千枚岳へは険しい個所も出てきます。

アカイシリンドウ シロバナタカネビランジ
千枚岳付近にたくさん咲いています。
サンプクリンドウ

お花畑と赤石岳

上記の花に加えて、タカネナデシコ、タカネマツムシソウ、コバノコゴメグサ、ミヤマゼンコ、茶色の実を付けたタイツリオウギなど。
赤石岳の左には聖岳も見えてきました。

千枚岳

ここで南アルプスとはお別れ。素晴らしい景色をありがとう!
誰も居ない山頂を下ると程なく千枚小屋と二軒小屋の分岐ですが、二軒小屋方面は大丈夫なのかなと思ってしまうほど下草が生い茂る道でした。 う〜ん、廃道にしたいのかなと勘ぐってしまうほど。道は細いですが迷うところはありませでした。

二軒小屋ロッジの屋根
これが見えた時は安堵のため息。長い下りでした。

小さな吊り橋で川を渡ります。

二軒小屋ロッジ
リゾートっぽいですね。

二軒小屋の天場
水道完備、自販機も有り。でも賑わうところでも無いし車も通らないので静かに過ごせます。

夕食
贅沢にシチューとかやくご飯。ビールは350ml→350円、500ml→500円!1.5Lも飲んでしまった。

バッタリ出会ったこつこつさんと暗くなるまでささやかな宴会。

04南ア縦走TOP 7日目