南アルプス足跡つなげの旅 3日目 06.08.14

百間洞山ノ家     3:45 2440m
兎岳         7:15 28121m
聖岳         9:50 3013m 前聖−奥聖往復 10:55発
聖平小屋(幕営)  12:40 2280m
月明かりに照らされるテント 月明かりに照らされる天場

雲一つ無い星空を頭上に仰ぎながら天場を出発した。大沢岳に登ることも考えたが、今日はアップダウンの続く行程なので、小屋で水を補給したらそのまま中盛丸山への巻き道を進む。

しばらく行くと小屋の発電機の音が聞こえてきた。うん、やっぱりこの音の前に出発すると勝った気分になる(つまらない話だが)。 大沢岳を巻く登山道は低木のダケカンバ帯で開放感がある。月光に照らされた青白い登山道は明るく、満月ならばヘッドランプが不要と感じた。 展望台まで来るとヘッドランプがいらない明るさになり富士山がうっすらと見える。 休憩せずに稜線まで登っていくと、百間平に隠れていた赤石岳、荒川岳、悪沢岳が姿を現し、遠くには特徴ある形の塩見岳も見えてきた。

稜線に出るとそこは中盛丸山と大沢岳の暗部になっている。ここで三脚をたてて写真を撮った。富士が段々と赤味を増して夜明けを告げる。 太陽が出るまで粘ろうかと思ったが、赤石岳が影になるので時間がかかりそうだ。中盛丸山の上で日の出は拝むとする。

赤石沢のV字谷に富士山が染まる 南アルプスのシルエット
赤石沢のV字谷に富士山が染まる ※画像クリック 南アルプスのシルエット
左端が塩見、中央が荒川・悪沢、右が固まりが赤石

鞍部より見る中盛丸山 振り返ると大沢岳が鋭角な姿 赤石岳と眩しい光
鞍部より見る中盛丸山 振り返ると大沢岳が鋭角な姿 赤石岳と眩しい光 中盛丸山にて

中盛丸山に立つと太陽が高く昇っていた。北には、仙丈・甲斐駒・間ノ・農鳥までもが見えている。周りを見渡したがどこを探しても雲ひとつ無く透き通った空が広がっていた。 この山行で一番快晴を望んでいたのがこの区間なので心底嬉しい。展望台で抜きつ抜かれていた単独の先行者と写真を撮り合った。 暗いうちから歩かないと出会えない光景に「これだから山はやめられませんね。」と共に笑う。

聖岳 兎岳へ続く稜線
聖岳 中盛丸山より 兎岳へ続く稜線 中盛丸山より

兎岳に近付くとその大きさと山容に感じ入る。このような場所になければ、もっと有名な山になるだろうに。いや、この場所だからこそ静かな山を楽しめるんだろう。

小兎岳から下り次のピークとの鞍部には登山地図にも載っている水場表示があった。 水量は確認していないが、稜線に居てもその方向から沢音が聞こえていたので水は出ているようだ。その傍らには整地された幕営適地もある。 正式な天場ではなく、公にも張ってはならない場所だが、まあ、最高の立地には違いない。

兎岳 直下より仰ぎ見る兎岳
兎岳 小兎岳より 聖への登り返しが長い 直下より仰ぎ見る兎岳

青空を見上げながら登りつめた兎岳の山頂には、ピンクや白の大きな株のタカネビランジか咲いていた。すでに聖岳から来た登山者も立っている。 長居したくなる山頂だが、聖岳への登り返しを考えると、おちおち長い休憩をとっていられなそうだ。

兎岳山頂 タカネビランジと赤石岳 聖岳 登り返しがきつそうだ
兎岳山頂 タカネビランジと赤石岳
高嶺ビランジ
聖岳 登り返しがきつそうだ

北へ広がる南アルプス
北へ広がる南アルプス 兎岳より
手前は小兎、中盛丸山、大沢岳へと続く南アでも深い山域。遠望の山々は百名山ばかりの有名な山が続いている。

兎岳の避難小屋は地図にある通り荒廃しているが、内部は緊急時であれば使えそうだ。※倒壊する恐れもあるので注意!

兎岳避難小屋(荒廃 宿泊不適) シコタンハコベとタカネヒゴタイ タカネシオガマ
兎岳避難小屋(荒廃 宿泊不適) シコタンハコベとタカネヒゴタイ
色丹繁縷,高嶺平江帯
タカネシオガマ 高嶺塩竈

聖兎のコルから聖岳へ800mの直登が始まる。背後の赤石岳は雲が湧いて山頂が隠れている。聖岳の上にもガスが湧いてきているが直射日光を遮ってくれるので助かった。

兎岳を振り返る 聖岳へ最後の登り
兎岳を振り返る 聖岳へ最後の登り

聖岳到着

前回の聖岳は展望が無く残念な気持ちで下ったが、今日はガスが多いものの奥聖までの稜線が雲に浮かぶように、まさに天上の散歩道となって見えている。
また、これで光岳から夜叉神登山口まで足跡が繋がり(仙塩・早川尾根経由)、この山旅の目標が達成!!嬉しい!!
聖岳到着

あわよくば茶臼小屋まで行ってしまおうかと思っていたが、今日のこの天候で奥聖往復を止めるのも勿体無い。3000mの散歩道を楽しんでから聖平へ下ることにした。 砂礫の大斜面では落石に注意しながら下る。樹林帯に入ってからは一面に広がるマルバダケブキが目を楽しませてくれていた。

奥聖側から前聖を見る 砂礫の大斜面を小聖岳へ降りる
奥聖側から前聖を見る ※画像クリック 砂礫の大斜面を小聖岳へ降りる ※画像クリック

トモエシオガマ マルバダケブキのお花畑 オヤマリンドウ
トモエシオガマ
巴塩竈
マルバダケブキのお花畑 丸葉岳蕗
※画像クリック
オヤマリンドウ
御山竜胆

聖平 聖平

聖平小屋へは12:40に到着。小屋の前はすでに登山者で賑い、新たな建物を建築中で大勢の大工さんも休んでいた。 百間洞から度々顔を会わせている単独行者とビールで乾杯し、お互い明日に下山ということで、酒のツマミを全て出しあって夕げまで飲みながら語らった。


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